Headache
頭痛
頭痛とは

「頭痛」は頭部の全体または一部に現れる痛みの総称です(ただし、後頭部と頸椎部の境目や目の奥に生じる痛みも頭痛に分類されます)。
「頭痛」と言う場合は症状を指しますが、「頭痛症」と表現する場合は疾患名として扱います。
頭痛のタイプ
国際頭痛学会が編纂した「国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)」によれば、頭痛には非常に多くの種類があり、数として300以上の種類に分けられています。その中で、大きくは一次性頭痛と二次性頭痛という分類があります。
一次性頭痛は、頭痛以外の疾患や要因が見いだせないもの、二次性頭痛は他の疾患に起因するものとされています。
一次性頭痛の代表的なタイプ
代表的なものに、緊張型頭痛や片頭痛のほか群発頭痛などがあります。
一般に「頭痛持ち」と言われる人が悩まされているのがこれらの頭痛です。
片頭痛
左右どちらかのこめかみから目にかけての部位に起こる頭痛ですが、両側あるいは後頭部まで痛む例もあります。発生のきっかけは睡眠不足や睡眠過多、女性ホルモンの変化や空腹、ストレス自体やストレス解消時、気圧や天候、飲酒や肩こりなど多数考えられます。
緊張型頭痛
頭部を縛られているような痛みや、後頭部から首筋周辺に重い痛みが感じられます。毎日のように起こる例がある一方、たまに痛むという例もあります。環境の変化や同じ姿勢を続けた場合の身体的負荷などを契機に起こることが多いです。
群発頭痛
強い痛みを特徴としており、片目の周辺に現れがちです。中には「目をえぐられるように痛い」と感じる人もいます。発生の契機が不明瞭ですが、夜間や就寝中に比較的多いとされています。
一次性頭痛が起きやすい状況
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低気圧
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肩こり
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ストレス
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生理前や
ホルモンバランスの影響 -
寒暖差
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目の疲れ・VDT症候群
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寝不足・寝すぎ
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アイスクリームなどの
冷たい食べ物 -
二日酔い
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熱中症
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合わない眼鏡
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ポニーテールなど髪を結ぶ
二次性頭痛の代表的な原因
何らかの疾患から頭痛が起こる場合が多く、脳出血やくも膜下出血、髄膜炎などの重篤な疾患から起こる場合もあるので要注意です。過去に経験がないような激しい頭痛を感じた場合、通常の頭痛より短時間で激しい痛みに達する場合、四肢のしびれや麻痺を感じる場合などは早急に医療機関にご連絡ください。また、数週間のうちに痛みが激しくなるような頭痛にも注意が必要です。
くも膜下出血
くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂に起因して起こることが多く、予後の厳しさでも知られる疾患です。発症する前に少量の出血や急激な頭痛、吐き気やめまい、嘔吐やせん妄、視力低下や動眼神経麻痺などが見られる例が2割程度あるので、至急医療機関にかかってください。雷に打たれたかのような頭痛が起こることでも知られており、CTなどの専用機器を用いて診断します。
脳出血
脳の血管の破損によって起こる出血です。身体の中でも脳は多くの酸素や栄養を必要とするため、血流にトラブルが起きると脳細胞への障害が懸念されます。半身のしびれや麻痺、言語障害などが代表的症状です。
脳腫瘍
脳腫瘍ならではの頭痛はないので、既にがんがあることがわかっている方が、新たな頭痛を感じた際にはぜひ検査を受けてください。 特にけいれんや神経症状などがある際や、時間とともに頭痛が悪化する場合なども、画像を使った頭蓋内精査を受けることをおすすめします。
髄膜炎
脳内の髄膜にウィルス等が感染し炎症が起こることで起こります。頭痛、発熱、嘔吐、けいれん等を起こします。重症化、後遺症の可能性もあるため、早急な入院治療が必要になります。
頭痛の治療
頭痛の治療法には、急性期治療と予防治療が挙げられます。
また、生活習慣や食べ物が頭痛の原因となることもあるため、普段から自分でできることに取り組むことも頭痛を予防する助けになります。
急性期治療

非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなど、一般のドラッグストアでも販売されている鎮痛剤も、頭痛に対してはある程度有効です。当院では、急性期の治療に対して鎮痛作用があるトリプタン製剤を処方することが多いです。飲み過ぎは注意のため、適切な薬剤の使用が大事です。
予防治療

生活上困るレベルの頭痛が毎月3日以上ある方や、月に2回以上片頭痛発作がある方には、予防治療を推奨します。予防薬の使用で、頭痛が起きる頻度を下げるだけでなく、痛みや時間を低減することが可能です。また、急性期治療薬に対する反応を良くする作用もありますし、鎮痛剤の使用過多からくる頭痛の予防もできます。
生活習慣の改善

- 睡眠のリズムを整える
- 長時間のスマホやパソコンの使用は控える
- ストレスを溜めないようにする
- 適度な運動をする
- ワイン、チョコ、チーズを控える
- 人混み、騒音、強いにおいなどストレスとなるものは可能な限り避ける
当院の取組み

頭痛は生命にかかわる脳疾患が隠れていることがあるため、まず頭部CTで除外が必要です。重大な脳疾患が指摘された場合には早急に対応可能病院に紹介させていただきます。
鎮痛薬の選定
頭痛の症状により鎮痛薬の選定を考慮します。
習慣性がある場合
安易な頭痛薬の飲みすぎは反対に難治性の頭痛を引き超す可能性があるため、片頭痛、緊張型頭痛等の診断を行い、予防治療を行います。
片頭痛の場合
従来の内服薬で予防対応していましたが、抗CGRP抗体という有効な注射薬が使用可能であり、状態により考慮しています。
