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レビー小体病の睡眠障害について(ライブ配信講演会)

4月の予定が延期となり、12月14日に開催できました。大日本住友製薬のスタッフが機材を病院に持ち込んでもらい、Web配信です。休憩室が見事にスタジオに大変身です。

パーキンソン病(PD)、レビー小体型認知症(DLB)をまとめてレビー小体病と呼びますが、レビー小体が出現する変性疾患としては同じ病理変化です。パーキンソン病は有病率が徐々に伸びており、高齢化の影響が考えられいます。一方、レビー小体病はアルツハイマー型認知症に次ぐ認知症として多数の患者さんがおられます。 最近、認知症での睡眠障害が注目されていますが、レビー小体病においても睡眠障害の合併が多く、特にレム睡眠行動障害(RBD)の合併が多い状況です。 一方、パーキンソン病においても睡眠障害の合併は多く、パーキンソン病睡眠スケールで検討すると種々の睡眠の問題があります。その中でも RBDの合併も多く、PDの発症前より認めることもあります。PDにおいてはRBD症状があると運動症状悪化、内服量増加、起立性低血圧やMIBG心筋シンチ等の自律神経症状を呈することも知られています。また、嗅覚障害も増悪します。その中で、RBD症状を有すると認知症発症例が多く、RBD症状と共に他の危険因子と共にRBDの検査の上対応することが重要です。また、RBDはレビー小体病発症前より症状を認めることがあるので、RBDをキーにレビー小体病のリスクを検討する試みも行われています。 RBD患者からレビー小体病進展には自律神経障害、認知機能障害、運動障害に注意しながらフォローする必要があります。当院でも色覚障害も加えてフォローしているようにしています。 RBDの治療に関してはクロナゼパムを使用しますが、実際には効果不能例もあり、種々の報告を参考に対応しています。ただ、これらの薬がレビー小体病への進展を予防するという報告がなく、今後の検討が重要です。

このような感じで好き勝手に話せていただき楽しかったです。妄想で終わらせず、今後の治療に実現したいですね。

遅めの昼ごはんも十億でお腹いっぱいになりました。