のむらニューロスリープクリニックのむらニューロスリープクリニック

お知らせNews

臨床内科医会

臨床内科医会に勉強に行ってきました。今回は心房細動の話です。重症の心原性脳塞栓を起こす病気として治療が必要です。今までは心原性脳塞栓で入院してきてその後の対応が大きかったですが、脳塞栓発症前に心房細動の治療を行うことが今後のテーマです。

心房細動は年齢とともに増加し、80歳男性では5%になってしまいます。CHA2DS2 -VAScスコアが 治療の基準になります。高得点ほど脳梗塞のリスクが増しますが、アブレーション治療してもCHA2DS2 -VAScスコア2点以上の人は抗血栓薬をやめると脳梗塞が多かったという結果はショックでした。抗凝固薬で治療しますが、以前よりワルファリンを使用していました。この薬の場合はPT時間を調整する必要があるため当院でも検査キットを置いています。最近は新規抗凝固薬のDOACというものを使います。アジア人はなぜか出血リスクが高く、そういう意味ではワルファリンよりDOACのほうが有効です。しかし、DOACは腎機能に注意しなければならず、やはり採血チェックは必要なようです。諸刃の刃のような治療になるのですが、重症の脳塞栓を起こすためにまずは確認が必要です。

当院でもホルターECGを導入し、不整脈を訴える患者さんには確認を行います。ただ、症状のない人もおり要注意です。先を見据えた対応を心がけます。