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2025年睡眠学会

恩師の井上雄一先生より久しぶりにシンポジウムのお誘いです。  「神経疾患におけるRLS」以前の研究でもパーキンソン病でのRLSは報告してきましたが、メタアナリシスでも20%程合併します。女性、混合型で多く、運動、非運動症状の悪化因子にもなります。   パーキンソン病関連疾患として多系統萎縮症でも16.9%程合併します。 遺伝性脊髄小脳変性症のSCA3マチャドジョセフ病でもRLS合併が多いです。脳梗塞症例でのRLS症例を提示の上で脳梗塞での報告例を提示します。こちらでは橋梗塞が多いという報告があります。 神経免疫疾患の多発性硬化症でもRLS合併が多いです。糖尿病型神経障害でのRLS例を提示し、末梢神経障害でもRLS合併が多いことを示しました。 最後に神経筋接合部疾患である重症筋無力症でも報告例があり、紹介しました。      総合討論も勉強になりました。しかし、会場の音響がハウリングして聴きづらい状況でした。マイクを持って話しているのか悪いのか?

少し間が空いて、夕方にもう一つのシンポジウム発表です。次は「多系統萎縮症の睡眠覚醒障害」です。多系統萎縮症の説明後に症例提示です。睡眠時無呼吸症候群が予後に関わるため、評価の上で適切な対応が必要です。レム睡眠行動障害(RBD)も病初期より合併が報告が多いです。2022年に診断基準が改訂され、prodromal MSAの診断基準が示されています。レム睡眠行動障害に軽微な運動症状があれば、これに合致する可能性があります。その為、進行抑制を行えればいいのですが、現在のRBD治療では進行予防は難しいです。今回、当院での経過も確認しましたが、この現状を再確認しました。MSAに高用量のCoQ10の検討もあるようなので、今後期待です。マイクを持たず前屈みで話したら、息切れしました。聴衆も多く、有意義な会でした。