お知らせNews
過眠症について
日中に過度の眠気を呈するのが過眠症です。睡眠と覚醒はシーソーのような関係にあるため、夜間の睡眠障害においても日中の過度な眠気を起こします。日中の眠気の評価としてEpworth sleepiness scaleで自覚的な眠気が評価します。点数化して11点以上は病的な眠気の可能性を考えます。
そのため、過眠症の原因を考える場合には日中の覚醒困難なのか、夜間睡眠の問題なのかを検討する必要があります。過眠症の診断手順も体系化されており、順番に考えていくと便利です。
まずは、概日リズム障害ですが、体内時計が社会生活に合っていないために日中の眠気を起こします。
その中で一般的に多いのが睡眠不足症候群です。至適な睡眠時間が取れていずに、日中の眠気となります。寝スマホは注意ですよ。
意外に隠れているのが周期性四肢運動障害のこともあります。レストレスレッグス症候群と合併することが多いですが、無自覚に足のピクツキで夜間眠れていないこともあります。
年齢、体重と共に増えるのが睡眠呼吸障害です。いびきがあり、眠気がある人は可能性があります。
これらに合致しないときに過眠症の可能性が出てきます。中高生から発症することがあり、学校生活や社会生活で怠け者のレッテルを貼られて苦労することも多いです。反復睡眠潜時検査の上で診断を進めていきます。
これらの原因でなかった時に他の原因を考え直す必要がありますが、意外に低血圧等の循環器系疾患も隠れていることもあります。
のむニューレクチャーでも学校で指摘され、耳鼻科受診を薦められたという方がおられましたが、学校、社会にちゃんと病気として浸透していないことが多いです。
密かに日中の眠気で苦労している方は気軽にご相談ください。