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尿酸と神経疾患

富士薬品の研修会で『尿酸と神経疾患』という講演をしました。プリン体は人体に必要なものですが、過剰になると痛風、動脈硬化のもととなります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)では生活習慣病の合併が多いですが、高尿酸血症もその一つです。

高尿酸血症ではSASで低酸素血症になりやすく、治療効果も悪くなるという結果も示されています。その意味でも高尿酸血症の管理は大事です。一方、尿酸値が高いとパーキンソン病の発症リスクが低いという報告があります。尿酸値が高いと

パーキンソン病発症後も男性でレボドパ治療開始までの時間が長く、治療開始後の症状、ドパミン神経変性も緩徐という結果がります。 イノシン酸内服で尿酸値が高くなると、その後の症状悪化も緩徐だったという結果もあります。 RBDからPDへの進行があるなら、そうなのかなと検討しましたが、当院では明らかな差はありませんでした。 しかし、年経過でフォローした場合に、非進行例は尿酸値が高いという報告もあります。 これらのことから、尿酸値は適正が大事ということになります。 当院での検討でも低尿酸血症は少ないですが、低い場合も注意が必要です。 お題をいただいて講演しましたが、勉強になりました。たこ八で慰労会をしましたが、こちらも楽しかったです、