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レム睡眠行動障害とパーキンソン病の関わり(東部地域脳卒中連携ネットワーク研究会)

3連日講演の最終日です。脳卒中連携ネットワーク研究会のようですが、パーキンソン病、睡眠障害の関連のリクエストで、レム睡眠行動障害(RBD)とパーキンソン病(PD)の関わりにしました。レム睡眠行動障害の説明の上で、スクリーニング質問紙を紹介しました。この質問紙を使った疫学研究でも0.5%の有病率でした。RBDからPDを含めた神経変性疾患に進展することが示されています。PDの病理段階でも運動症状の発症がStage3とするとRBDはstage2に相当するため、RBDからPDへの進展の可能性も示唆されます。ただ、PD患者さんでのRBD発症時期を見てみると、PD運動症状発症後に出現することも多いです。PDになってからのRBDは運動症状、自律神経症状、認知症の悪化因子となります。認知症の悪化因子としては年齢、男性、転倒、両側発症、RBD、起立性低血圧、軽度認知機能障害、幻視が挙げられるため、これらに注意しての対応が必要です。RBD治療に関してはPD治療ガイドラインでクロナゼパム等が薦められますが、効果が不十分なこともあります。そのため、種々の薬剤を使用して対応することも多いです。このような薬剤でdisease modified therapyの可能性があるかが期待されます。このような話をしました。

特別講演ではコテコテの関西弁で今井先生より京都でのコロナ禍での脳卒中診療の現状を提示していいただきました。現場でいろいろと考えて対応しておられ、勉強になりました。

雪の中帰宅し、カフェピュアーのお弁当をいただきました。3連日楽しく喋れさせてもらいました。