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パーキンソン病におけるラサギリンへの期待~非運動症状を中心に~(ラサギリンWeb講演会)

米子全日空ホテルの一室からWeb講演です。試写をしてゆっくり開始を待つ予定が、動画が動きません。というか目隠しした動画ありません。大慌てで作り直しです。結局1分前に作りおえて開始となりました。

自分の顔のドアップがプロジェクターで写っておりスタートからこっぱずかしいです。まずは、非運動症状の意味合い(RBDを中心に)から話します。パーキンソン病非運動症状は運動前症状として注目されています。その中でも、RBD(レム睡眠行動障害)は陽性尤度比が高く注意です。スクリーニングから終夜ポリグラフ所見、動画を示します。ビデオ使用時に時間合わせをしますが、『ミッションインポッシブル』のトム・クルーズのようにというところ、名前が出てきませんでした。ビデオも種々のケースを提示です。初めて使ったソフトで目隠しに『1』が着いたり、画像が斜めになったりとかっこ悪いですね。RBD症状で受診されても、睡眠時無呼吸症候群だった人もおられて、注意が必要です。最近の報告で注意すべき項目も示されました。さらに、終夜ポリグラフ(PSG)上REM sleep without atoniaが診断に必要ですが、phasic, tonic, anyに分けます。この内anyの比率が高いと神経変性疾患への注意が必要です。

その後パーキンソン病におけるRBDの意味合いとして認知症進展リスクになることを話しました。その他に注意すべき症状として、70歳以上、男性、転倒やすくみ、両側発症、RBD、起立性低血圧、軽度認知機能障害、幻視が挙げられます。RBDに対しての治療薬候補は種々あるものの、進展予防は明らかではありません。

ラサギリンへの期待としては、運動症状だけでなく、非運動症状(うつ、       睡眠障害)に効果がある報告があります。その中でADAGIO studyでの1mgでの進行抑制は希望がもてる結果です。

このような話をしました。自分としてはエフピーは眠気に効果が少しあり、幻覚等のある例でもラサギリンは使用が可能かと思って使っている現状があります。