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神経疾患を考慮した睡眠障害の捉え方
松江で神経内科の先生を対象にした睡眠障害の実地医療を考える会(パーキンソン病を含めて)で講演しました。睡眠障害の概論と夜間排尿を例にして種々の原因があることを示した後に、不眠症で考えていることとして認知症への進展についてデーターを示しました。不眠症診療と同時に認知症進展を注意して、生活指導を行っております。予防可能な要因として 難聴のスクリーニングも大事と考えています。睡眠時無呼吸症候群は脳血管障害、認知症の関連があるため、治療が必要です。ただ、CPAP使用継続が問題であることも提示し、どのように継続してもらうかを話しました。レム睡眠行動障害はパーキンソン病、レビー小体型認知症等シヌクレイノパチーへの進展が高率です。最近の家庭PSGを使用した疫学研究で1.06%と報告されています。RBDの診断に家庭PSGの有用性を示しました。RBDからシヌクレイノパチーへの進展では嗅覚障害の低下が注意する徴候と報告もあり、チェックする必要があります。最後に会の副題にもなっているパーキンソン病の睡眠障害について触れました。抗パーキンソン薬では傾眠を呈することが多い中で、覚醒系に影響を与える薬剤もあります。そういったことを考えながら治療していることをお話ししました。睡眠障害は中枢神経病変で起こってくるため、神経内科医として先を見据えた対応が必要だと強調しました。会終了後に、座長の松嶋先生と慰労会です。湖粋という店で王禄、月山、玉鋼と島根のお酒を飲みながら、先輩に開業医としていろんなことを教えてもらいました。ありがとうございました。