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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は夜のいびき、無呼吸と共に昼間の眠気が出現し、社会的にも問題となる病気です。病態より中枢性、閉塞性に分けられ、終夜ポリグラフ(PSG)検査で診断を行います。簡易型PSGとFull PSGがあります。検査にてあおむけだけで無呼吸を認める場合には横向き寝を行ってみます。治療の基準としては無呼吸低呼吸指数(AHI)を算定します。これは1時間あたりに何回呼吸の低下や停止があるかを判断します。簡易型PSGで40回以上やfull PSGで20以上の場合には重症であり、持続陽圧呼吸(CPAP)療法を行います。鼻マスクで行いますが、口からの漏れがある場合には口を覆うマスクを使用することもあります。CPAP治療を行うと機器で使用状況やAHIの程度が判定され、それを見ながら治療を継続します。AHI54.1が1.7に軽快した人もおられます。CPAP適応にならない方にはマウスピースで治療を行います。歯科にてマウスピースを作成し調整します。こちらもAHI17.1が1.2まで軽快した人がおられます。

このように無呼吸の改善を促しますが、睡眠時無呼吸は動脈硬化を助長するため、注意が必要です。動脈硬化が脳卒中のリスクになりますが、閉塞性睡眠時無呼吸が強いリスクになる報告があります。また、無呼吸が認知機能に悪影響を及ぼし、特に女性で強いことが示されています。高血圧、糖尿病のリスクも上がるため、症状の改善と共に予防的にも対応が重要です。