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脳卒中について

子供の頃祖父は農業をしており、トレラーでスイカを取りに行くのについて行ったり、稲刈りの時に鉄棒の練習をさせてもらったりしていました。小学校1年生の時に祖父が突然、言葉がしゃべれなくなり、右半身が麻痺をして寝たきり生活となりました。あまりの変わりように子供ながらショックを受けました。これがきっかけになり、医師(神経系)を目指すことにしました。

脳卒中脳血管障害のことで血管系の問題で突然脳が機能しなくなる病気です。くも膜下出血、脳出血、脳梗塞にあたります。

くも膜下出血は大きな血管の動脈瘤等の破裂で起こり、大脳に損傷を加えて脳に重度な障害を起こします。出血する動脈瘤に対しての手術療法が必要です。

脳出血は小さな血管に亀裂が生じて脳内に出血します。高血圧が原因になることが多く、出血により脳内部に損傷を起こします。場合によっては手術の必要性がでることもあります。

脳梗塞は脳内の血管が詰まることにより、脳に酸素が運搬されくなり、脳内部が損傷されます。アテローム硬化性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓に分けられます。アテローム硬化性脳梗塞は大きな血管の閉塞により脳梗塞に至ります。高血圧や糖尿病、高脂血症などの動脈硬化の影響で起こります。大きな血管の閉塞のため重症の脳梗塞や症状の進行する場合があります。

ラクナ梗塞は細い血管の閉塞により脳梗塞を起こします。アテローム硬化性脳梗塞と同様に動脈硬化が原因で起こりますが、進行することは少ないです。

心原性脳塞栓は心臓内でできた血栓が脳の方に流れていき、血管が詰まり脳梗塞を起こします。日中の突然発症などで重症になることが多いです。

脳梗塞は脳がダメージを受ける前に治療することが必要であり、詰まった血管を溶かす治療(t-PA)や血管内手術という緊急で治療数方法があります。

脳梗塞にて脳にダメージを受けた部位にはリハビリテーションを行うとともに、再発しないように治療が必要です。

病態により治療法は異なっており、アテローム硬化性脳梗塞、ラクナ梗塞には抗血小板療法、心原性脳塞栓には抗凝固療法を行います。

抗血小板療法は動脈硬化で内部に血小板血栓を作るのを抑制します。

一方、抗凝固療法は心房内で凝固系の亢進のためにできる血栓をできないようにします。

ただ、脳梗塞は生活習慣病が原因となる動脈硬化がもとになるため、高血圧、糖尿病、高脂血症等の管理が必要となります。

発症時は即座の対応、再発予防、危険因子の是正が大事です。救急対応は以前まで在籍した大学病院等の役割となるため、再発予防、危険因子是正について当クリニックは務めていきます。